苦労が正義という偏った考えを次世代に引き継がないようにあえて楽しもう
ぬいぐるみパパのツイート解説、本日はこちら
自分に厳しい人は他人にも厳しくなり自分が苦労してきた人は他人にも苦労を強いるようになる
これはもう強烈に潜在意識に刷り込まれた情報だから抗えない
でもこの連鎖を次世代に引き継いだらダメなんです
これからは楽こそが正しい時代
だからこそ苦労してきた僕らも楽しまなきゃいけないんです!
という、かなり想いがこもった僕からのメッセージなんですが
これは詳細を解説しないと、なかなか本意が伝わらないと思うんですね。
まず、これまで多くの人が、努力と根性で目標を達成し、苦難を乗り越えてきた
それは、素晴らしいこと、と言うか全然良いことだと思います。
それ自体が、悪いとかいう訳じゃないんですけど
ただ、人間の心理状態がどのように変化していくかというと、人は達成感を感じた時に、その記憶が強烈に残りますよね。
では、なぜ達成できたのかと言うと、苦労をして、歯を食いしばって、頑張って頑張って達成できた。
だから、その達成感というものが大きくなる訳ですね。
何にも苦労しないで、目標やゴールを軽々とクリアしたら、強烈なインパクト性はないじゃないですか?
だから、苦労するほど、苦しむほど、乗り越えた時に快楽物質がドバーッと出て、「すげー!やったぜ!ようやく念願叶った!」って達成感が強烈にインプットされる訳です。
それが脳のメカニズム的にも、心理的にも、人間はそうなってますよね、というのは冷静に考えは誰でもわかる、と。
V字回復というか、ジェットコースターのように、下にいる苦難が大変なほど、頂上に登った時の達成感が大きい。
だから「達成感」という言葉がある訳で。
苦しい時がある人ほど、その差に応じて、上がった時にすごく充実感を得たり、快楽を感じたりする。
人間はそういう生き物じゃないですか。
で、それはそれで全然いいんですけど、「そのプロセスが正しい」と思い込んでしまった人ほど、苦労の後には必ずご褒美がある、快楽があると信じ込む。
生物的に、反応でそれを記録しているので、次世代にも同じように伝えてしまうんですよ、良かれと思って。
ここがちょっと厄介なポイントでして…
みんなが苦労してた貧しい時代、戦争が終わって焼け野原の時代に、国民全員が苦労していました。
清貧という考えのもと、これから国民一丸となって日本を復興していかなきゃいけない、生きていかなきゃいけない、そのために餌を取らなきゃいけない、っていう状態で
皆が努力と根性で、「贅沢はしません」と、とにかくがむしゃらに頑張っていた。
だって、戦争で殺し合いをしてた時よりも、全然希望があるでしょ?と。
我々は戦争に負けたけども、これ以上殺し合いをしなくていいんだから、あんな辛い地獄より全然マシでしょ?
生きてるだけで、命があるだけで有り難いでしょ?って。
だから、がむしゃらに頑張れた。
で、苦労して苦労して、貧しい時代からどんどんどんどん日本の国民全体の富や地位が上がっていって
みんながお金を稼げるようになって、三種の神器と言われるような家電製品、テレビや冷蔵庫や洗濯が手に入れられるようになった。
多分、今の若い世代のコからしたら、おじいちゃんおばあちゃん、いや、もっとかな、ひいひいおじいちゃんおばあちゃんくらいの時代かもしれないですね。
その頃は「ほら、やっぱり努力と根性は報われるでしょ」の価値観だったんです。
苦労して苦労して、わがままも言わず、貧しいけど負けずに頑張っていこうという強い心、強い意志で
みんなで頑張ろう!頑張ろう!って国民がどんどんどんどん頑張ったおかげで、日本が世界的に見ても豊かな国になった。
バブルも来て、みんなが豊かになって、お金持ちの経済大国日本ができあがった、という歴史があって。
その頃の人達にとって、「努力と根性は必ず報われる」
逆に言うと、それ以外に報われる術を知らないから、「とにかく頑張れ!」と。
苦労は買ってでもしろ!若い奴ほどまず苦労しろ!の考え方が、完全に定着してるんですね。
それは間違いではなくて、その時代では明らかに正しかったんです。
だけど、時代がどんどん変化していき、終身雇用もどんどんなくなっていき、サラリーマン神話もどんどん通用しなくなり、転職が当たり前、変化が当たり前の時代になってきた。
テクノロジーがどんどんどんどん普及することによって、時代が急激に変わってきて、未来がどうなるなんて先人も分からなければ現在人でも分からない。
誰も新しい「正しい答え」、新しい時代の正しい未来像はこれだ!ってお手本がわからない時代に突入した。
そんな時に何が起こるかというと、昔の達成感、報酬系の快楽物質が出た時の記憶に縛られて、どんどん時代に取り残されてしまう人が出てきた。
自分の中の古い正解に、未だに強烈に影響を受けている人、またはその影響を受けた人が教え込んだ根性論に取り憑かれてる人が、今まさに違うパターンの苦しみを味わい出してる。
「努力と根性こそが正しいんだよ、唯一の正解なんだよ」っていう教育を受け続けて大人になった人が、さらに次の子供達に
「私もそう育てられて、苦しいのにお受験戦争を戦ってきて
勉強して勉強して、安定した会社に就職して
嫌な仕事でも文句を言わずに勤めてきたから、毎月お給料をいただけて
昇進もしてきたから今の地位があって
家のローンもようやく払い終わったから、ほらやっぱり全て報われた。
だからお前たちも、同じように苦労しなさい」と未だに教え込んでるとしたら…
もはやそれって、呪いの連鎖みたいじゃないですか?
だって、その苦労と努力と根性の歴史を「その時代では正しかったからこそ受け継いでる」としたら、これからは全然違う時代になりますよっていう話なんです。
こんな風に、歴史を紐解いて、人の心理はどう動いてきたか、脳の中はどういう仕組みで人類の意識が変わってきたか、っていうのが解読できないと、本当の意味で納得できないんですよ。
これからは、テクノロジーが広がって、AIが単純な作業をこなしたり、人間がインプットしたプログラムが自動で稼働し、人の代わりに働いてくれる時代。
もっと言ったら、ビッグデータで自己学習することによって、機械が、ロボットが、AIができる仕事は人間が取って代わられる、って話はもう何年も前から話題になってますよね。
だから、ロボットにできることって、どんどんロボットの仕事になっていくんですよ。
で、人間にしかできない事っていうのは、想像することとか、僕がよく話すのは「心と向き合うこと」
相手の心に寄り添うこと、気持ちを汲み取ること
だって、ロボット、AIは、人の心理の動きは汲み取れないから。
その人の気分とか機嫌に合わせて、全てのサービス、話し方、言葉の選び方を変えるなんてことは、到底できないじゃないですか。
だから、「人の心に寄り添うこと」や「人間らしく心を通わせるコミュニケーション」といった、心の分野
もしくは、「自由な思考で創造すること」「自由な発想で、今まで前例がない新しい発案をする」という、想像力や創造性の分野
そういう仕事っていうのは人間にしか残ってない、人間にしかできない。
それ以外の、代用できる作業は、どんどんどんどんそれこそコンピュータ、AI、ロボットがやりますよね。
その方が人件費もかからないから、大きな企業ほど資金を投入して、仕事を奪う(っていう表現はよくないですけど)時代が来ますよね、と。
だからこそ、「これからの世代の人達は、自分の楽しいこと、自分の得意なことを伸ばすことで、未来を切り拓ける」っていうのも、最近よく言われるようになりました。
過去を引きずらないで、これから新しい時代になっていくからこそ、それを先読みして
本当に楽しい、自分のパフォーマンスが最大限に発揮できる、自分にとっての「本心からやりたいこと」を伸ばしていきましょうね
というお話を紹介させていただいております。
ということで、ぬいぐるみパパでした。
※こちらの記事は全て音声メッセージの書き起こしです
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