「自分は否定されるべき存在」という自我が確立してしまってる場合の対処法
ぬいぐるみパパのツイート解説、本日はこちら
試しに自分を褒めようとすると途端に気分が悪くなる人がいます
自分を褒めるなんて発想自体が気色悪いと感じ、そういう話をする人を攻撃して逃げ出す人もいます
全て「自分は否定されるべき存在」という自我が確立している場合で、無理に揺さぶると精神不安定になります
ゆっくり溶かしていきましょう
これも、僕自身の過去を振り返った話でもあるんですけど
人間の心や脳の仕組みって、本当に追っかけると面白いんですよ。
みんな「自我」を持ってるんですよね。
自我っていうのは、「自分とは何か」ってこと。
自我がぐらつくと人間ってすごく不安定になる(と聞いてもピンと来ない人もいるかもしれないんですけど)
他者との境界線というか、他人と自分の区別がつかなくなるともう精神不安定になって、頭おかしくなっちゃいますよね。
「自分はこういう自分なんだ」「外側がこうで、入れ物がこうで、中身はこうなんだ」って、自分という個人の認識が確立してないと不安で不安で仕方ないっていう感覚があるんですね。
で、その自我っていうのは、過去の記憶からの積み上げで「自分はこういう人だよね」と脳がしっかり記憶しているから確立される。
例えば、記憶喪失になったらパニックになるじゃないですか。
「私って誰?」って(なったことない人が殆どだと思うんですけど)なったらむちゃくちゃ怖い。
本当に地面が、足元が消えるぐらい、怖くなるんですよ。
だって、「自分って何なのか分かんない」「この存在する自分の正体が分かんない」っていうのが、人間の最も恐怖する部分でもあるので。
その恐怖や不安が訪れないように、「自分ってこうなんだ、こうあるべきなんだ」と決めつける。
強い決めつけ、ちょっと語弊があるかもしれないけど、ものすごく強烈な「自分で勝手に作ったルール」みたいなのが自我なんですよね。
それって自分で作ったデータとして脳にインプットされてるので、逆の言い方すると自分で書き換えることも可能なんですよ。
その自我、「私とはこういう人、こうあるべきものなんだ」っていうのが形成されていく上で、よく思春期になると心と身体の成長のスピードに今までと違う差が生まれてくることで不安定になったりする。
そういう思春期特有の、バランスが崩れる事例やメカニズムを聞いたことある人とない人いるかもしれないですけど
心は今までのままなのに、体がいきなり急成長する
で、男性ホルモンとか女性ホルモンが一気に出てきて、体つきが変わったり声が変わったりして
それが精神にも影響を及ぼして、何なんだ?何なんだ?と不安定になる。
今まで無邪気に子供として生きてきたのに、いきなり大人になろうとする体、分泌されるホルモンバランスと心とが追いつかなくなってきて
時差というか誤差が生まれると、思春期っていう独特の悩みや不安が襲ってくる。
これって当たり前の人間のメカニズムなんですね。
こういうのを積み重ねていって、なんとか落ち着かせよう、なんとか納得させようとして、自分のルールをガチガチに固めて、なんとか大丈夫ってなる人とか
もっと他のパターンだと、考えることをやめると言うか、現実逃避する人もいて。
誰かの言うことだけ聞いて、兵隊のように指示だけ聞いて生きていれば悩まなくて済む、みたいな。
あえて空っぽな時間を作ってしまうっていう安心の仕方とかもあるかもしれませんが、いろんなパターンがあって
ようは、精神が不安定になるのが怖いから、そこから一生懸命逃げるために自分を固めようとする側面というのも実際にあるわけじゃないですか。
そんな中で、自分を承認する、自分を認めるっていうことができないのは、やっぱり「自分が認められるべき存在じゃない」というキャラクターを確立させちゃったからが故なんですよね。
そこには、認められなかった過去があって、承認してもらえなかった過去があって、「自分はそういうものなんだ」と
そこに自分のキャラクター、自分っていう存在が証明されてて、逆に褒められちゃったら過去からの延長上で生きてきた自分という存在が揺らいでしまう。
この「揺らぐ」って感覚、伝わるかな?
これを感じちゃうと、途端に心が不安定になったり、気持ち悪くなったりする。
実際に体調を崩す人もいるんですよ。
だから、褒められ慣れてない人を周りが褒めると、最初は気分いいかもしれないけど、だんだんだんだんなんだか人間不信になってきたり、動揺しだすっていう人も出てくる。
急に自分の心をなんとか力技で変えようするのも良くなくて、コーチングがどうとかモチベーションアップのセミナーがどうとかって(もちろん向き不向きがあるので)
強引に強い刺激を与えちゃうと、なんかバランスを崩して余計におかしな事になってしまうってケースも実際にあって
それは本人が自覚しているはずで、無理するっていうのが一番良くないんですよね。
脳の仕組みっていうのは、ゆっくりゆっくりとデータを上書きしていくようになってるので
新しい自分っていうのを作り上げるんだったら、これまでの考え方を徐々に徐々に溶かしていく。
僕はよく「溶かす」って表現を使うんですけど、徐々に徐々に思い込みを溶かしていき、徐々に徐々に心のブレーキを外していく。
長丁場でゆっくりゆっくりというパターンでないと、心が不安定になったり、パニックになったり、ということもよくあるので
いつも言いますけど、「焦らずゆっくり行きましょうよ」ってね。
そのためには、楽しい環境でのんびり焦らずっていうのが一番、どの側面から見ても合理的。
脳の仕組みでも、心の仕組みでも、人間としてのプロセスでも、どっから考えてもやっぱり「楽しい」っていうのが一番の最適解かなと僕は思ってるので、それを一番に勧めています。
焦らずのんびりゆっくり、楽しい人生を生きていきましょう。
ということで、ぬいぐるみパパでした。
※こちらの記事は全て音声メッセージの書き起こしです
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